LEDトランクルームランプ
Mercedes-Benz C-Klasse W203
Kofferraumleuchte
2007.1.16
設置スペースに余裕があるのでヒートシンクや電源ユニットが使えます。そこでハイパワーLEDを使ってみることにしました。使用したLEDはしまりす堂さんのRC Edixon Emitter EDEW-5LC6、スペックは Vf=7.0-8.5V If=700mA 160lm 130°です。電源にはスイッチングレギュレータを使用しました。
2007.4.15
電源ユニットのスイッチングレギュレータをMAX5035からLM3404に変更して、より効率を高めました。詳細はこちら。
2009.1.17
LEDをLUXEON Rebel×2個に取り替えました。詳細はこちら。
2019.10.10
スイッチングレギュレータの使用を止め、LEDも更新しました。詳細はこちら。
写真1 |
全体像です。 黒のボックスにはスイッチングレギュレータが入っています。ボックスはランプの取り付け穴から車体内部に押し込んで格納します。車体には固定されないので、防振用のスポンジが張ってあります。 写真1のように、ランプカバーとコネクタとの間に割り込ませる形でインストールします。 ランプカバーには、舟形バルブを置き換える形でLEDユニットを取り付けています。ちなみに、純正のバルブは10Wです。 |
写真2 |
ところで、W203はランプカバーを外すのがすごく大変なのです。多分、ちょっとこじったくらいでは外れないと思います。ごらんのようにケースは割れ、ボディの鉄板が歪んでしまいました。 写真2左のように、カバーのツメが硬いうえに大きく飛び出していることが原因です。他のカバー類は外しやすいのですが、なぜかここは違うんです。ディーラーの方も嘆いていました。 結局、新しいカバーを購入することになってしまいました。「ラゲージルームランプカバー」(A220 820 19 01)、およそ2,000円です。 |
写真3 |
スイッチングレギュレータを使った電源ユニットです。図1に回路図を載せましたので、興味のある方はご覧ください。 今回はマキシムのMAX5035Dというチップを使用しました。1Aまで流せます。 |
写真4 |
裏面です。 IC用のユニバーサル基板を使うと配線が楽になります。 |
写真5 |
LEDユニットです。 ランプカバーを加工せずに取り付けられるようにしました。 ワイヤの部分が舟形バルブの口金の代わりです。ここが支持金具に挟まれることで保持されるようになっています。 |
写真6 |
ユニバーサル基板を切り出してヒートシンクに熱伝導両面テープで貼り付けます。基板中央には穴を空け、LEDが直に張り付くようにしました。 配線は基板のパターンを流用しています。 |
写真7 |
ヒートシンクのサイズは、D15mm×W34mm×H20mmです。AINEXのYH-3420を切断したものです。しまりす堂さんのヒートシクも使えそうですね。 このサイズだと熱抵抗が25℃/Wくらいでしょうか。5Wで使うのはきびしいです。実際に流す電流を変えながら温度を測ってみて、400mAに抑えることにしました。消費電力はLEDで3W、全体では3.8Wくらいです。 ところで、W203ではトランクルームランプにも球切れチェック機能があるようです(警告は無い)。消費電力の小さなLEDランプ(約0.8W)では点滅してしまいますが、3.8Wだと大丈夫でした。本来は10Wなので、かなり低いところで判断しているようです。 |
写真8 |
カバーに取り付けた様子です。 コネクタには、オス・メスともにスピーカ用接続端子を使いました。これがぴったり合うんです。 |
写真9 |
真正面からでは基板が透けて見えますが、取り付けてしまえば角度的に見えません。 カバーの周囲に黒く見えているのは両面テープです。もう二度とこじりたくないので、カバーのツメは切り取ってしまいました。 |
写真10 |
点灯した様子。推定100ルーメンです。 といっても、内装が黒くて写真で表現するのは難しいですね。真下にウッドティッシュボックスを置いてみました。 |
図1 |
回路図です。 400mAを中心に電流が調整できるようになっています。 |
2007.4.15
電源ユニットのスイッチングレギュレータをMAX5035からLM3404に変更して、より効率を高めました。
写真11 |
LM3404はナショナルセミコンダクターのスイッチングレギュレータで、ポジションランプVer.2で使ったLM3402と同系列のチップです。仕様はほぼ同じですが、こちらは1Aまで流せて適用範囲が広いです。サイズもMINIではなくなったのでハンダ付けが楽です。 MAX5035と比べると電流測定用抵抗での損失が小さいので、それだけ効率が高くなります。実際に使用してみても、ほとんど発熱しません。すばらしい! 表面実装部品で作れば、かなり小型化できそうですね。 |
図2 |
500mAの定電流回路です。 電流測定用抵抗が2本並列になっていますが、抵抗値が0.4ΩであればOKです。図1のそれと比較するとかなり小さいことがわかると思います。それだけ損失が少ないということになります。 入力コンデンサが68uFとなっていますが、これは手持ち部品を使ったためで、本来は3.3uFで十分でしょう。 LM3404はRSオンラインから購入できます。 |
2009.1.17
LEDをLUXEON Rebel×2個に取り替えました。
写真12 |
LEDはLEDパラダイスさんのLXML-PWC1-0100、スペックはVf=3.15V If=700mA 180lmです。直列に2個接続して500mA流しますので、電源ユニットはそのまま使用できます。 明るさは300ルーメン近くになるはずです。 LEDは別売りの専用φ16mm基板に取り付け(写真13)、ヒートシンクに固まるシリコンで貼り付けました。 両サイドの端子は、片面銅板基板をヒートシンクにエポキシ接着剤で貼り付け、銅板面にクリップを切っものをハンダ付けして作りました。強度は十分です。 |
写真13 |
LED端子が裏面にしかありませんので、基板に取り付けるにはリフローハンダ付けが必要です。何とか簡単に済ます方法は無いかと考え、アルコールランプで炙ってみることにしました。 まず、ハンダごてでごく少量のハンダをパターンに盛っておきます。そこにLEDを正確に乗せ、ずれないように注意しながらアルコールランプで炙ります。芯から10cmくらい離すと良いようです。数秒でハンダが溶けますので、よく観察していて溶けたらすぐにアルコールアンプを引きます。 ローテクですが2個ともうまく取り付けることが出来ました。 ところで、写真12で右側の基板が赤っぽいですね。炙りすぎるとこうなります。何度か練習しましたので… |
2019.10.10
スイッチングレギュレータが稼働しているとリモコンキーの電波が妨害されるようなので、リニアレギュレータに変更しました。
ついでにLEDも最新のチップに交換しました。
写真14 |
LEDはLEDパラダイスさんのNJSW172CT、スペックはVf=3.1V If=350mA 155lmです。直列に3個接続して350mA流すと明るさは450ルーメンくらいになるはずです。 8mm基板付きのものを使用し、ヒートシンクに熱伝導両面テープで貼り付けました。 レギュレータには秋月電子さんの定電流源IC 350mA NSI50350AST3Gを使用しています。 |
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